2006年12月09日

前世

 我は風来の徒とならん
 勲し遠く 果てしなく
 声高らかに響かせん

 大地を揺らす焔の叫び
 水面を震わす風の声
 遍く満ちる霊魂を
 抱き 和合し 共に舞う

 四神天地の勲を
 語り繋げる風来の
 我は紡ぎ手 斯く在らん
posted by 水風抱月 at 01:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 瓦礫の翼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月21日

淫月

日々輝きを増す 白金の月の光
冷光を受けたこの身を水鏡に映して
指先を水に遊ばせ ゆらゆらと
己の姿揺らし 見惚れる

素肌に絡む衣 滴り落ちる雫
爪先で自身をなぞり上げれば
吐精した後の倦怠感と似た
春の夜の吐息がふわり 包み込む

掠れた声と共に
息は熱く 緩く
仰け反る背を甘く
擽る蒼き 若草

―欲しいのは

最奥を穿ち 満たす
猥らなる人の欲望

白く黒く明滅する意識
過ぎて後に水面に映る
上気した頬 蕩けた眸
肌に絡んだ乱れ髪

背の翼は朽ち果てたまま
羽撃きの音さえ紡がずに
黒く 紅く 私を嘲笑う
醜き翼背負う 私を
posted by 水風抱月 at 14:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 瓦礫の翼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月30日

NOSFERATU

不死なるもの
ノスフェラトゥ

朽ちて零れ落ちる腐肉
甘く熟した果実のそれと似た
慣れることのない腐臭

緩やかに霞んでゆく意識

おそらく私は飢えているのでしょう
この身を貫く 痛みと快楽に

ああもしも気が狂う程の悦楽をくれるのなら
それが例え亡者の醜き腐肉であろうと
喜んでこの身を差し出すのに
posted by 水風抱月 at 14:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | 瓦礫の翼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月24日

闇にひとり

月明かりの下 揺れる影
風に吹かれて ゆらぁり ゆらり
見上げた夜空 浮かぶ星
雲に紛れて 朧に霞む

淋しいわけではないのです
ただ 誰とも触れえぬ肌が冷とぅて 切のうて

ひと一人 通らぬ夜更けの路地を
ふわり ふわりと

出会えばこの手を差し伸べて
艶と微笑って身体を開く

抱いて…
否 犯してください と

そう嘆願することも厭わないのに


誰でも良いのです
愛が欲しいわけではなくて
ただこの身の疼きを
残酷な程弄んで欲しいだけ


…ねぇ
悦い声で啼いてあげますから
posted by 水風抱月 at 19:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 瓦礫の翼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月17日

彷徨月

上弦の夜が近付く
骨だけを残して背にある翼は
夜毎につきぃ つきぃと痛ぅなって
増してゆく痛みを誤魔化そうと
月の夜ォに一人 盃を傾ける

何時もは人を抱く側だけれど
羽がのうなってしもたこん翼が
半月の夜に酷ぉ痛ぅなる時は
苦痛を忘れる程の優しさが欲しゅうて
着乱れた姿を隠しもせずと

窓から表を眺める

伸ばした指先は 己が内に
零れた吐息は夜気に溶けて 緋色に

「堪忍え」

口をついた謝罪は 誰に
posted by 水風抱月 at 14:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 瓦礫の翼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月12日

氷華

 青褪めた氷壁融けて 流れ出す沈黙の刻
 ひそやかに滑らかに 透き通る玻璃のごと
 水面に空模様映し
 澄み渡る碧 揺らす

 空色の花弁伝い 零れゆくせせらぎ
 翡翠の葉を辿り 透明な音彩を為す
 奏でるは微かなる幸
 音滴る雫 きらり

 陽光(ひかり)宿す水面の空 さざめきを誘いて
 蜜のごと甘やかに 凍て付いた時融かす
 緩やかに奔流は過ぎ
 佇む青き薔薇 ひとつ
posted by 水風抱月 at 03:04 | Comment(1) | TrackBack(0) | 瓦礫の翼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月11日

雪融けの薔薇

 青褪めた氷壁融けて 流れ出す沈黙の刻
 ひそやかに滑らかに 透き通る玻璃のごと
 水面に映す空模様
 宿る碧き色 揺らす

 空色の花弁伝い 零れゆくはせせらぎ
 翡翠の葉に触れて 透明な音彩を為す
 奏でるは微かな幸
 音融けて水の痕 きらり

 凍て付いた時を融かし さざめく音を導く
 触れて生命為す 穏やかな奔流
 甘やかな風が過ぎ
 佇む青き薔薇 ひとつ
posted by 水風抱月 at 15:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 瓦礫の翼 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。