2011年09月02日

005:姿(題詠blog2011 鑑賞)

 題詠blog2011に投稿されたお歌の中から、好きな歌を少しずつ書き留めておきます。

 「005:姿(TB1〜243)」の中から、いくつか。
 ※お名前は敬称略となります。どうか御容赦ください。



tafots(許せないなら許さなくていい)
美しい姿勢で赤子をあやす君 むかし地上を見下ろしていた


草間環(前略草々)
真夜中に父の寝姿確かめてね息がきこえ安堵している


行方祐美(2011年 百首題詠のために   行方祐美)
Gパターン放せよと背すぢなぞられてわれは姿勢をひらいてゆくも


紫苑(紫苑がさね)
姿見にかかる端布(はぎれは佳き日々の名残か祖母は百歳(ももとせ)を生く


山田美弥(miyabox)
10秒間姿を消した 苦しみがとぎれとぎれに続くようにと


あひる(あひるの空)
朝な夕な庭のみかんを啄める鵯の姿まあるくなりぬ


夏樹かのこ(鹿の子帳)
祖母の手を幾度も撫でる母の手に母娘の姿垣間見ていた


みち。(銀塩プロローグ。)
吐き出した嘘が纏わりついてきて最初の姿を思い出せない


北爪沙苗(題詠blog)
なんといふ通過駅だかおそろしくすすけてゐたる後ろ姿は


野坂らいち(のーずのーず)
僕だけに見せたくないという姿 眺めて生きたい「結婚しよう」


【補足的、ぽつり。】


 お題の特色ゆえでしょうか。情景の浮かぶ歌が多くあったように思います。
 元々短歌というのが恋歌を詠みやすい土台であることに加えて


 tafotsさまのお歌。
 かくありたい、と思わせる歌。
 斯く思えるような人間でもありたいものです。


 草間環さまのお歌。
 これ、ねえ。経験者には、堪りませんよね…。
 うん。
 多くは、語りません。


 行方祐美さまのお歌。
 ふふふ。こういうのも、好きです。
 姿勢をひらいてゆく、の表現がやわらかく艶やかですね。


 北爪沙苗さまのお歌。
 情景の浮かぶ歌の中で、一番心惹かれたうた。
 無言のままに差し出された情景、とでも言いましょうか。
 モノクロ写真にある鮮烈さ。そんなものを感じます。
 見えそうで見えないストーリー性が、また、素敵。


 野坂らいちさまのお歌。
 言いたくもあり、言われたくもあり。
 けれども決して、聴きたくはない台詞のひとつ。
 ……射貫かれました。

posted by 水風抱月 at 00:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 短歌鑑賞(題詠blog '11) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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